サッカーシュート はじめに
サッカーの試合で最も歓声が上がる瞬間、それはゴールが決まった時です。しかし、シュートを決められず、悔しい思いをしたことはありませんか?
シュートの精度を上げるためには、特別な才能は必要ありません。正しい技術と継続的な練習があれば、誰でも確実にシュートの精度を向上させることができます。
今回は、サッカーを始めたばかりの初心者の方でも簡単にゴールを決めることができるコツを説明していきます!
シュートの役割とは
シュートは単なる得点を狙うプレーではありません。例えば、ミドルシュートを打つことで、相手ディフェンスラインが後ろに下がり、その結果として前線でボールを受けやすくなります。
また、シュートを打つ姿勢を見せることで、相手ディフェンダーが寄ってきた瞬間にパスを出すなど、攻撃の選択肢を広げることができます。つまり、シュートは得点を取るだけでなく、相手の守備を崩す重要な要素なのです。
シュートのキックの種類と特徴について知ろう
インステップキック
サッカーの基本となるシュートで、足の甲全体でボールを蹴ります。このキックの特徴は、強いシュートを打てることです。
正しいフォームのポイントは以下の通りです。
- 蹴る足のつま先を伸ばし、ボールに当たる面を大きくします
- 軸足はボールの横、約15センチ程度離して置きます
- 蹴り足は後ろに大きく引きます
- 上体は軽く前傾させます
- インパクト時、足首はしっかりと固定します
- 蹴った後は、蹴り足を振り切ります
これらのポイントを意識することで、ボールへのインパクトが大きくなり、力がしっかり伝わることで、強いシュートが打てるようになります。足の大きさや長さは人によって異なるため自分が一番蹴りやすいポイントを見つけることが大切です。
インサイドキック
足の内側でボールを蹴る技術で、正確性にボールを蹴ることができることが特徴です。特にペナルティエリア内でのコースを狙いすましたシュートに適しています。
インサイドキックのコツは
- 軸足をシュートを打つ方向に向けます
- 蹴り足の膝は外側に開きます
- 足首を固定し、足の内側全体で面を作りボールを捉えます
インフロントキック
インフロントキックは、足の内側(インサイド)の前部を使ってボールを蹴る技術で、カーブをかけたり正確に狙った位置へのシュートで使用されます。このキックはシュートだけでなく、クロスやフリーキック、ロングパスでも広く活用されています。
特徴
- ボールに回転を与えることで、弧を描く軌道を生む。
- 正確なコントロールが可能であり、幅広い球種を蹴ることができる。
インフロントキックのコツ
- スイングの柔軟性: 強く蹴るよりも、スイングを心がけることで自然なカーブが生まれる。
- 助走: 助走は真っすぐではなく、斜め45度の角度をつけることで回転をかけやすくなる。
- スピンの調整: ボールの外側を蹴ることで、より大きなカーブをつけることが可能になる。
カーブシュート
ボールに回転をかけて軌道を曲げる高度な技術です。相手のシュートブロックに当たりそうな場合やフリーキックでよく使用されます。
カーブシュートを成功させるポイント
- ボールの横(やや後ろ)に軸足を置きます
- インフロントキックの要領で、ボールの外側を蹴ります
- インパクト時、足首は固定したまま、足の内側で横から巻くように蹴ります
- フォロースルーは大きく、ボールを包み込むように行います
ループシュート
ループシュートは、ゴールキーパーが前に出ている状況を狙って、ボールを高い弧を描くように蹴るシュートです。このシュートは、精密なタッチと正確な判断が求められるため、非常に高度なテクニックを必要とします。
特徴
- キーパーが前に出ているスペースを突くシュート。
- 柔らかいタッチでボールを高く浮かせる。
成功のポイント
・キーパーの位置を確認: ゴールキーパーがゴールラインから離れている状況を素早く察知。
・正確なキック: ボールの下部を軽く蹴り上げ、適切な弧を描く。
・力まないこと: 力が加わりすぎると、ゴールの高さを超えてしまうこともある
ミドルシュート
ミドルシュートは、ペナルティエリア外から力強く放つ遠距離シュートを指します。このシュートは、パワーと精度を兼ね備えたプレーが求められます。相手ディフェンスを突破しにくい状況や、意表を突きたい場面で効果的です。
特徴:
- 遠距離からゴールを狙うダイナミックなシュート。
- 強いパワーと高速の弾道が必要。
成功のポイント:
- 身体のバランス: 強いキックを放つためには、軸足の安定が重要。
- 正確なインパクト: ボールの中心またはやや下部を押し出すイメージで強く蹴ることで、力強い弾道を作る。
- 足の振りの速さ:シュートは力でなく、足の振りの速くすることでボールのスピードが乗る。
シュートの種類の比較
これらのシュートは、状況に応じて判断し、使い分ける必要があります。
項目 | ループシュート | ミドルシュート | カーブシュート |
---|---|---|---|
距離 | 近距離または中距離 | 中距離または遠距離 | 近距離から中距離 |
パワー | 軽いタッチ | 強いキック | 調整可能 |
使用場面 | キーパーの位置が前にある時 | 相手が守備を固め、背後のスペースがない時 | 相手のシュートブロックを越したいとき |
難易度 | 高い(タイミングと精度が重要) | 高い(パワーと精度が必要) | 中程度(技術的な精度が必要) |
シュートの5つのコツ
1. 軸足の位置を意識する
シュートの精度を上げる最も重要な要素は、軸足の位置です。ボールの横約15-20センチの位置に軸足を置きましょう。この時、つま先はシュートしたい方向に向けます。
膝は軽く曲げ、体重が前のめりにならないよう注意します。これにより、安定したフォームでシュートを打つことができます。
2. インパクトの瞬間を大切にする
シュートの威力と正確性を決めるのは、インパクトの大きさです。足首を伸ばして面を作り、ボールを見失わないよう、インパクトの瞬間までしっかりとボールを見続けることが重要です。
特に初心者の方は、「ゴールばかり見てしまう」という傾向がありますが、これは大きな間違いです。インパクトの瞬間まで、必ずボールを見つめ続けましょう。
3. ゴールキーパーの位置を確認する
先ほど解説したシュートの種類を使い分けることで、ゴールキーパーが止めにくいボールを蹴ることができます。そのためにゴールからの距離、角度、ゴールキーパーの立ち位置に応じた判断が必要になります。
4. 上体の使い方を工夫する
シュートの種類によって、上体の使い方は変わってきます。例えば、強いシュートを打ちたい場合は、やや前傾姿勢を取ります。
一方、浮き球を打ちたい場合は、上体をやや後ろに傾けます。ただし、背中を大きく反りすぎてしまうと、ゴールを大きく外れてしまうので注意が必要です。
5. ターゲットを定める
シュートを打つ前に、必ずゴールのどこを狙うか決めておきましょう。「とにかくゴールに向かって蹴る」という意識では、精度の高いシュートを打つことはできません。
特に、ゴールバーの下から約50センチ程度、サイドから約50センチ程度の4つ角の位置は、キーパーが最も守りにくいスポットとされています。このエリアを意識して狙うことで、得点率は大きく上がります。
シュートのおすすめ基礎練習
1. インステップリフティング
リフティングはシュートだけでなく、インステップキックの基礎、ボールフィーリングを習得することができます。
ポイント
- 足首を伸ばし足の甲で面を作る
- 軸足を固定することで体のバランスを取る
- リズムを取ることでインパクトのタイミングを図る
これらのポイントを意識して練習することにより、インパクトの感覚とボールコントロールが向上します。
2. ターゲット練習
リフティング5回程度したタイミングでトラップをし、コースを定めてシュートを打つ
ポイント
- トラップをした後、瞬時にコースを定める
- 狙ったコースに的確な軌道のシュートを打つ
この練習は、1人でもできるメニューであるため取り組みやすいシュート練習です。
3. イングランド式シュート練習
日本代表選手も取り組んでいる練習です。ゴールラインからパスを出してもらい、ペナルティーエリアの外からワンコントロールでシュートを打つ練習です。
- ワンコントロールしかできないためトラップの位置を蹴りやすい位置に置く。
- ゴールとの距離が近くないため、コントロールとスピードを意識する。
- キーパーの位置を確認することで判断力が養われる。
シュートの技術はもちろんトラップの練習にもなるため1回のメニューで様々な技術を高めることができる練習です。
サッカー界のシュートの名手たち
クリスティアーノ・ロナウド
ポルトガル代表で長く活躍し、多くのビッククラブを渡り歩いた世界のスーパーストライカーです。
リオネル・メッシ
小柄な体格ながら、アルゼンチン代表やFCバルセロナで多くのタイトルをもたらし、世界最優秀選手のバロンドールも受賞しているストライカーです。
ロベルト・レバンドフスキ
まとめ
シュートの上達には、キックやシュート種類が多く、状況に応じた判断が必要になります。
反復的な練習により、誰でもシュートの精度は必ず向上します。キックのポイントを解説しましたが、人によって足の大きさ、長さ、体の大きさは異なるため1番蹴りやすいポイントを見つけることが大切です。また失敗を恐れずチャレンジする気持ちと、基本に忠実な練習を積み重ねることも上達のコツです。
また、試合での実践も重要です。練習で身につけた技術を、実際の試合で積極的に試していくことで、より確実なものとなっていきます。
この記事で解説したポイントを意識しながら練習に取り組みましょう!